TBS・講談社 第2回ドラマ原作大賞
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第1回のインタビュー集
Vol.1 TBSテレビ 伊佐野英樹Vol.2 講談社 国兼 秀二Vol.3 赤坂サカス 説明会Vol.4 シナリオ・センター 説明会Vol.5 TBS R&C 大手ひろみVol.6 『すべての若き野郎ども』著者 久保寺健彦Vol.7 TBSテレビ 北川雅一Vol.8 講談社 小林龍之
第1回ドラマ原作大賞 選考委員特別賞受賞作『すべての若き野郎ども』著者 久保寺健彦
「第1回ドラマ原作大賞」選考委員特別賞受賞作、『すべての若き野郎ども』の著者、久保寺健彦さんに話を聞きました。
(取材日:2008年8月26日)
■プロフィール
【久保寺 健彦(くぼでら たけひこ)】
1969年、東京都生まれ。立教大学法学部卒業。
早稲田大学大学院日本文学研究科修士課程中退。
進学塾に勤務する傍ら、小説を執筆。2007年に『すべての若き野郎ども』で、第1回ドラマ原作大賞選考委員特別賞、『みなさん、さようなら』で、第1回パピルス新人賞、『ブラック・ジャック・キッド』で、第19回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞をそれぞれ受賞。
『すべての若き野郎ども』は講談社より2008年9月25日の刊行が決定、11月には新作が幻冬社より刊行予定です。

―「第1回ドラマ原作大賞」への応募のきっかけは?

 34歳頃から本腰を入れて小説を書き始め、年に4作品くらい書いて文学賞に応募していました。普段からあてがあって書くのではなく、書いた後に作品の応募先を決めていました。
 今回も4話構成の第3話まで執筆が終わっていて、応募先を探していたところ、母親が『王様のブランチ』で「ドラマ原作大賞」の告知を見たことを教えてくれ「あともう1話分書いたら応募規定枚数になる」と思ったのがきっかけですね。
 自分の作品は映像化を意識して書いたものではないので、初めは“ドラマ原作”という規定に少し不安を感じました。それでも、第1回なので賞のカラーが決まっていない事、そしてTBSと講談社がタッグを組んで行う賞ということに惹かれ、応募を決心しました。

―『すべての若き野郎ども』の着想はどこからきたのですか?

 まず、「ウルトラセブンマニアのおじさんと少年が闘う」というシーンが思い浮かんで、これは面白いんじゃないかと思いました。このシーンを成立させるためには、どんなキャラクターと背景が必要かというように逆算してストーリーを構成していきました。
 その過程で2人の主人公が生まれ、一人は要領が良くてうまくいくんだけど、もう一人はダメになっていくという内容を書こうと決めました。
 はじめは、4話構成の第1話で終わる予定だったので、そのラストで主人公の一人が少年院に入れられてしまうところで作品を書き終え、僕自身は満足していました。この時点の作品を友人に読んでもらったところ、「面白いから続けてみたら」と提案されたので、あと3話分を使って、このダメになっていった少年が社会的にどうアイデンティティを獲得するかを描くことにしました。
 キャラクターがすでに出来上がっていたので、あとはそのキャラクターをどうしたいかという流れで執筆できました。

―青春をテーマにした作品が多いですが、こだわりはありますか?

 僕の今の精神年齢が11歳くらいなので(笑)、とても書きやすいんですね。当然、僕自身も年を取っていくので、主人公の世代もいずれは、どんどん上がってくるのだろうと思いますが、今一番無理をしなくても書けるのが小学生から高校生くらいの青春時代なのだと思います。

―書く上で大切にしていることは?

 「リアリティ」ですね。
 例えば、子供や女性がすごく嘘っぽい言葉づかいをするなど、小説という作り物の世界だから許されていた事というのはたくさんあったと思いますが、僕はその事に違和感を覚えていました。
 確かにストーリーを展開させるために、都合良くキャラクターを動かしたり、しゃべらせたりしたくなることもありますが、セリフや展開のリアリティに違和感が出ないように気を配って書いています。
 また出来事にリアリティを出すために、参考資料を読んだり、取材は必ずします。この作品だと主人公が少年院に入るというシーンを入れたので、都内の少年院に直接電話したり、元ヤンキーの友達に話を聞いたりしました。

―今後はどういった作品を書いていきたいですか?

 今まで読んだことのないような作品を書きたいですね。
 「面白い」というのは、「新鮮味がある」ということだと思います。今までにないものを自分自身読みたいですし、書きたいです。ジャンル分けにはあまり意味がなくて、面白ければ何でもいいと思っています。
 僕自身ファンタジーの要素を含んだ作品は好きですが、ど真ん中でファンタジーが好きかといったらそうでもなく、読んだことのない感触が一番大切だと思います。

―「ドラマ原作大賞」に応募するにあたって、他の文学賞より工夫したことはありますか?

 実はないんです。僕自身ドラマの作り方を知っているわけではないので、無理にドラマ化を意識しすぎないように、そのままの状態で応募しました。
応募を考えている方に一言
 「ドラマの原作になりうる小説」というよりも、まずは小説として面白いものを書けばいいと思います。
 映像化作品として書くからドラマ原作になりうるのではなく、小説としても面白い作品であれば、ドラマ原作にもなりうるのだと思って応募しました。
 自分が本当に面白いと思う作品を書いてほしいです。
『すべての若き野郎ども』の読みどころ
 4話構成のストーリーになっているのですが、普通の話にならないように1話ずつ設定を工夫してあります。
 全力疾走し続けるようなイメージで書いた、読んで気持ちよい作品だと思っています。純粋に物語を楽しめると思うので是非読んでみてください。

■「第1回ドラマ原作大賞」選考委員特別賞受賞作『すべての若き野郎ども』発売情報
・発売日:2008年9月25日(講談社刊)
・定価:1,575円(税込)
・ISBN 978-4-06-214957-0
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